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読み書きの苦手さがある子について

MYSELF(まいせるふ)での相談の中で出会う、様々な子ども達の困難さなどを紹介させていただきます。
今回は、『読み書きの苦手さがある子』について。

学習障害(Learning Disabilities)とは、全体的な知的な遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じる発達障害のことです。主な特徴は、
文字を読むのが苦手(ディスレクシア)
文字を書くのが苦手(ディスグラフィア)
計算や算数が苦手(ディスカリキュリア)です。

「学習障害(LD)」という言葉はよく聞くけれど、よくわからない」という声をききます。定義にもありますが、知的に遅れがないということが前提にあります。

『読み』の困難さの例として、たどたどしい読み、特殊音節といわれる「きゃ、きゅ、きょ」等を読みを間違える、勝手読み(ました→ます等)、読み飛ばし、行飛ばし読み、読んでも内容が理解できていない、漢字の特に熟語が読めない、等があります。

『書き』の困難さの例として、字を思い出しにくい、似ている字や音(右→左、で→れ等)を書き間違えやすい、特殊音節が正しく書けない、漢字が正しく書けない(練習したにもかかわらず)、等があります。

会話はできる、発表はできるのに『読む』『書く』の困難さがあると、知的な遅れがあると判断されがちです。できることもあるので、「勉強を怠けている」「勉強嫌い」と見られることも多いのです。また本人も自分の弱さに気づいていないことも多く、「みんなは僕(私)以上に頑張っている。僕(私)の努力が足りないんだ」と思っています。

授業中に手を挙げて発表できるのに、漢字の練習をしっかりしたのに、読んだり書いたりという弱さのため、テストの時には点が取れないので、「僕(私)はだめだ」と悲観し、高学年くらいになると、勉強に向かう気力がなくなってしまう子を今まで何人も見てきました。今まで関わってきた子どもさんの中に、『読み書きの苦手さ』があるために学校へ行くのがつらくなり不登校になったという例もたくさんあります。

「ちょっと苦手みたいだけど、しばらく様子を見ていたら読める(書ける)ようになるかな」と様子を見ておくと、より困難が大きくなってしまいます。様子を見ている間に学習はどんどん進んでいき、学習のとりこぼしが増えていきます。

『読み』に困難のある子は、読むためにエネルギーを使うために、内容の理解まで到達できにくいのです。読んでもらうと理解できるのです。

『書き』に困難がある子は、丁寧に書くととても疲れます。速く書くために雑になり、苦手なのに書き直しをさせられ、書くことが嫌になってしまいます。普通は書くことで漢字を覚えますが、書くことで記憶につながらない子がいるのです。

次回は『読み』の困難さと支援について。

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